やきそばの転売
最近倫理の本にはまってまして、
特に飲茶っていう人の本を最近4冊ぐらい読み終えたあたりですが、
いま、読んでいる本が「正義の教室」という本で、そこでの最初の話題がすごく面白いわけです。
その話を少々・・・もし興味がわけばぜひ買ってみてください。(まだ読み切ってないけど・・・)
とある学校で購買で人気の100円の焼きそばパンが売ってまして
購買に一番近いクラスのとある人が、毎回焼きそばパンを買い占めるわけです。
そしてその人は150円で売るわけですね。
さて、この行為は「正義」に反する行為でしょうか?
この本ではこの行為を3つの立場の正義から論じるわけです。
① 功利主義
購買の人は焼きそばパンが完売して嬉しい。
転売した人も儲けられてうれしい。
150円でも焼きそばパンが食べたい人にとっても買えてうれしい。
本当に焼きそばパンが食べたい人に食べられて焼きそばパンもうれしい。
誰も損はしていない!
② 自由主義
例えばそれを規制するために、一人一個までと規制を作ったとしたら、焼きそばパンを二つ食べたい人の自由が失われるし、結局とも友達とかに1個ずつ買わせてまた転売することができる。
そういった友達に買わせる行為を禁止させても、友達という定義は非常にあいまいで規制は難しい。
結局イタチごっこになるわけで、新たに決まりを作ることで、自由はどんどん失われていく。人の自由をむやみに規制するのは良くない!
③ 直観主義
とある病院で一日数件しか診療ができない病院の診療の権利を買い取って100万円で売ってしまうと、本当に治療が受けたい人が受けることができない。そういった行為は道徳に反する行為であり、話は違えど、焼きそばパンの話も本質は同じはずだ!
最初に自分で考えたときは、やきそばパンが150円でも売れるのであれば、その焼きそばパンの価値はそもそも100円という価格設定が間違えている。店側が転売されたくないのであれば均衡価格になるように値段を設定させればいいと思うわけです。
安いに越したことはないと思いますが、例えば私の職場では弁当が400円から500円で売っていて、それが10円になってしまうと、すぐに売り切れてしまい、私は弁当が買えなくなってしまいます。そりゃ弁当が10円ならみんな朝弁当を作るのがばからしくなるため、需要過多になるわけですね。
まぁどんな正義かを語る場面で、店が悪い!なんて結論はおかしいなと思うわけですが、本を読んで思った最初の感想なのでご了承ください。
まぁとはいえ私は自由主義的な考え方で、やはりむやみやたらに規制することによって、その人以外の誰かの自由まで奪われる場面は避けるべきだと思うんです。
例えば、2つパンを買ったけど、突然おなかが痛くなり、1つしか食べられなくなってしまった。そのパンを半額の値段で友達に売った。みたいな行為に関しては、まぁ別にいいんじゃない?っていう人が増えてくると思うのですが、
結局のところ、この問題に関しては、「その人が儲けているのが気に食わない」だけなんじゃないかな?とか思ったりするわけです。
じゃあ転売は正義なのか!と思いますが、
いまはルールとして転売が規制されていることが多いので、もちろんそれに違反するのは良くないと思いますし、
お金を釣り上げた利益目的の転売ヤーからは物は買わないので、そういう人が増えれば、結局転売ヤーが損をするだけになります。
買わないという自由も私たちには与えられているので、その自由の中で、転売が損をするのであればそれは自業自得になるわけですね。そうなると、転売なんてことはしないわけですね。
この本では、正義は人それぞれあるけれど、大きく分けると3種類しかないという点と、一つに出来事に対して自分はどう考えるかという想像を膨らませ、そのうえで、多角的な考えに突き動かされる感じが非常に好きです。
また読み終わったら感想を改めて書かせていただこうかなと思いますので是非。
ちなみに「史上最強の哲学入門」や「哲学的な何かあと科学とか」もおすすめなので是非読んでみてください。